8×10を超える:四つ切りへの挑戦

フィルムをやり始めると、どんどん大きいフォーマットに憧れて、ついつい手を出してしまいます。

135→120→4×5→8×10のように、135、中判、大判の順位にアップしていきますが、私の場合は4×5で止まっています。なぜならば湿板をやり始めたからです。

「どうせなら、8×10よりでかいのがいいじゃない」と思ったので、四つ切りにチャレンジ!

カメラ

中古の大判カメラを毎日探しているうち、こちらの四つ切りカメラとペッツヴァル型レンズSuter Aplanat No.6を入手しました。

届いた時は「でかい!」というのが第一印象です。四つ切りは10x12inch なので、本体それを超えて35x35cmくらいあります。友たちが来た時、「これってカメラなの?」って言われました。

ただ、買った時はカメラの本体しかなく、フォーカススクリーンのガラスもありませんでした。そこで、磨りガラスをオーダーメイドして、バックドアに取り付けました。

あとは三脚です。これはかなり厄介で、2ヶ月くらい待って、やっとこのカメラに取り付けられる木製三脚がオークションに現れました。ただ、非常に使いにくく、いずれは汎用三脚に付けられるよう自作でアダプターなりを作らないといけないです。

プレートホルダーですが、木が縮んで、光線漏れがあります。折る部分の布もボロボロでした。そこで黒の製本テープを購入して、貼り直しました。

今回は運よくちょうどSuter No.6レンズの後ろの外径(88mm)に一致したレンズボードが本体についてたので、そのまま回して装着できました。そうでないと、また自作ですな。

撮影

湿板

湿板と印画紙を使ってみました。湿板はやはり難しく、なかなか均一に塗布することができません。下の一枚はまだ光線漏れに気づいてなかった時とったものです。

ちなみに、四つ切りの湿板を印画紙がわりに、リバーサルフィルムを引き延ばし機で“プリント”してみました。なかなかいい質感ですが、現像液が均一に流れなかったせいで、左下の「穴」ができてしまいました。

印画紙

印画紙を使った撮影は大変楽で、フジプロのRCペーパー、FM2(2号紙)を使ってiso100相当で撮影できました。ホルダーに入れるとき、ガラスプレートを挟めばよく、セーフライト下でできるし、湿板よりは遥かに便利です。下はその撮影シーンです。

湿板の特性と似ていてい、白にはすごく敏感で、緑や黄色などの長い波長の光には非常に鈍いです。上の図にある石膏像はISO100相当で、メーターとほぼ同じシャッタースピードで、適性露出が獲得できました。ちなみにこの時は2秒でした。

撮影後、印画紙のプリントと全く同じやり方で現像して、乾燥後、コンタクトプリントでポジ画像に変換しています。

コンタクトプリントですが、引き延ばし機のイーゼルに、下に一枚未現像の印画紙、上に先ほど現像された印画紙ネガを被せ、スイッチオンで露光させます。試し焼きした方がよく、私の場合は引き延ばし機のレンズをF8.0に絞ったとき、露光時間4sでした。で、普通に現像して、下のようなポジプリントが得られます。

石膏像のときは2sかかった露光時間ですが、上の植物の時は20sくらいでした。ラチチュードが狭いのも湿板と一緒です。

終わりに

こちらのブログに大変参考になりましたので、載せておきます。ありがとうございます。

コメント

  1. 野村剛志 より:

    初めまして。

    私も湿板をやりたくて勉強しているうちにこちらのブログにたどり着きました。
    非常にわかりやすく記載してあるので、とても勉強になります。

    そもそもの話なのですが、
    4×5や8×10などで撮影する場合のガラスはどちらで購入されているのでしょうか?

    ご教授いただけますと幸いです。

    • aldin より:

      ガラスを専門的に扱っているショップがあります。
      そこに問い合わせして、規定したサイズ、枚数を教えると、それに従って切り出して売ってくれます。