スマホカメラへの不満は前回の記事でお話しました。
その不満から、いよいよカメラを買おうと心を決めて踏み出します。
しかし、選択肢が多すぎて、意味のわからない単語が飛び出すばかりで、簡単にどれを買うかを決めることはなかなか難しいです。
この記事は手間かけずに決めたい、というかた向けのものです。
コンパクトかつスマホカメラの使用体験に似ているところから、ミラーレスにターゲットを絞ります。具体的にどのような仕組みなのかはこちらの記事を読んでください。
「フルサイズ」「4Kビデオ」「電子ビューファインダー」など、言葉が飛び交うんですが、一旦その違いを置いといて、選択する軸を考えます。
選択の軸:画質と重量
選択する軸はたくさんありますが、予算+下の2つの軸で決めたほうがいいと思います。
- 画質
- 重量
画質と重さは大体トレードオフの関係にあって、コンパクトさが欲しいのかそれとも画質優先なのかを自分の中で優先順位をつけるといいでしょう。
補足すると、画質の評価については、DXOMARKによるセンサースコア採用します。このサイトはセンサーを評価するうえ、世界的な信頼があるサイトです(Wiki)。
センサースコアの高い方が画質がいいと言えます。比較するとき、5点以上の差がつくと、顕著な違いが見られると言われています。
普通、画素数うんぬんかんぬんを言うんですが、センサースコアでは考慮されています。逆に、画素数では表現できない部分(色、くらいところ)も反映しているので、より全体的な評価になっています。
重さに関しては、レンズキットの重量で測ります。カメラ本体+入門用ズームレンズの合計重量になります。
ちなみに、入門用ズームレンズのスペックは大体一緒で、iPhoneXの広角レンズの視角から、3倍まで拡大するズーム領域をカバーします。
そこで今回オススメの機種は下のような位置付けになります。
横軸が重量で、縦軸がセンサースコアになります。
ソニーのα7IIとα7IIIが一つのグループで、ソニーα6500とα6400がもう一つのグループです。残ったキャノンM100とオリンパスOM-D M-M10 MarkIIIが最後のグループです。
下は予算を入れて、それぞれ見ていきましょう。
ソニーα7IIとα7III
画質の一番いい機種だが、重いです。
画質優先するかたはこちらのほうを選ぶといいでしょう。いわゆるフルサイズミラーレスカメラでも、手の届く価格帯にある機種です。
背景をボカしたいときも、こちらのほうが一番効果的です。
α7IIは2014年発売の機種ですが、今でも販売されていることから、人気の強さが見えます。
価格はFE28-70/3.5-6.3のレンズキットだと14万円くらいで、ボディだけで12万円前後です。
α7IIIは2017年の発売で、主にバッテリーの容量が倍増したこととオートフォーカス性能が改善されています。
画質の面では、くらいところの撮影がかなり強化されています。
価格も高くなって、FE28-70/3.5-6.3のレンズキットは23万円、ボディのみで20万になります。
私ならどっちを選ぶ
α7IIを選びます。周りの友たちにも同じアドバイスをしています。
正直、スペックなどの細かいチェックをいちいちしないで、20万円を出すってなかなかできないです。
α7IIは2014年の機種とはいえ、普段の使用には十分でしょう。
ただ、フルサイズなので、若干重いというのは仕方ないです。高倍率のズームレンズと組み合わせると、1.5kgを超えてしまう可能性もあります。
ソニーα6500とα6400
型番が似ているように見えるが、発売年は違います。
α6500は2016発売で、α6400は2019年の発売です。
画質的にはAPS-Cのセンサーサイズを採用しているため、フルサイズのα7の2機種と差を開いていますが、ほかの機種よりは優れています。
α6500は標準ズームレンズキットがないですが、高倍率(7.5倍)ズームレンズのキットだと14万円台で、ボディのみは10万円くらいです。
α6400は標準ズームレンズキットで12万円で、ボディのみだと10万円。
ほとんど価格の差がないですが、機能の差はあります。
α6500は機内の手ぶれ補正が付いていて、つまりレンズに手ぶれ補正がなくてもぶれにくいです。手ぶれ補正が付いているレンズは重くなってしまうので、もっとレンズを購入したいときは考えておくべきです。
一方、α6400は180度チルトできるスクリーンがついているので、自撮りには便利です。オートフォーカスも強化されていて、瞳AF(目を検出して、自動的にピントを目に合わせる)ができます。
私ならどっちを選ぶ
α6400を選びます。
標準のズームレンズには手ぶれ補正がついています。これ一本で十分という場合は、α6500の機内手ぶれ補正は余った機能になります。
逆に瞳AFはありがたい機能で、今のソニーカメラの標準装備かつ差別化の強い武器です。
オリンパスE-10 MarkIII、キャノンM100
画質がもう一段下がりますが、よりコンパクトで持ちやすくなっています。
この二機種は共に2017年発売ですが、ミラーレス業界において、オリンパスのほうが先輩なのです。2009の進出と2012の進出の三年の差があります。
オリンパスOM-D EM10 MarkIIはダブルレンズキットしかないですが、それでも6万円台の価格で非常にお得感があります。ボディのみは4万円強です。
キャノンM100は標準レンズキットで5万円台、ボディのみだと5万円弱なので、オリンパスのとは互角です。
機能面での比較を見ていきましょう。一番の違いは操作面です。オリンパスがより専門的な操作ができると違って、キャノンはよりシンプルで、昔のコンデジに近い感覚です。
フォーカス性能はオリンパスが上ですが、電子ビューファインダー(明るくてもちゃんと見える)がついている分、モニターは180度のチルトができません。
キャノンは180度チルト可能のモニターが装備されているため、自撮りができます。画質も一段上です。
私ならどっちを選ぶ
オリンパスOM-D EM10 MarkIIIを選びます。
理由は自分がカメラマニアだからです。EM10の操作性が気に入っています。
外観的に渋いオリンパスEM10とかわいいキャノンM100では好き嫌いがわかれるでしょう。
ここまでは予算ありきで紹介してきました。予算より、性能を最重要視するかたは、こちらの記事を読んでください。
作成中:神々の戦い:フルサイズミラーレス大乱闘
まとめて比較する
カメラ | 重量(g) | センサースコア | 価格(キット) | 価格(本体) | 発売年 |
ソニーα7II | 894 | 90 | 14万 | 12万 | 2014 |
ソニーα7III | 945 | 96 | 23万 | 20万 | 2018 |
ソニーα6500 | 569 | 85 | 13万 | 10万 | 2016 |
ソニーα6400 | 519 | 83 | 12万 | 10万 | 2019 |
キャノン EOS M100 | 434 | 78 | 5万 | 5万 | 2017 |
オリンパス OM-D E-M10 Mark III | 501 | 73 | 6万 | 4万 | 2017 |
初心者にオススメのミラーレスカメラの入門機を紹介しました。
実際購入する際はやはり店頭で手に取ってみることをおすすめします。単純な比較では伝わらないものはあります。本当に好きになったら、性能なんて無視してしまうこともありえるのです。
出来るだけ安く買いたいのであれば、中古品の購入も一つの手段です。中古品の買い方および注意点は下の記事に書いてあります。
では、楽しいカメラライフをお過ごしください!
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