「カメラって難しい」と思う方はカメラメーカーの広告でよく出てくる専門用語に壁を感じているのではないでしょうか。
カメラを買おうとしても、スペックの違いが何を意味するのかをよくわからなく、店員さんの案内の機種が本当に自分に合うか疑問を感じてしまいます。
私もカメラ入門したとき、このような戸惑いがあって、調べるのに苦労しました。
この記事はまったくの初心者でもすぐわかるカメラのスペック解説です。
一般用途(スナップショット、家族、ペット、旅行)において、重要度順で説明します。
共通スペック
共通スペックはほとんどのミラーレスカメラの仕様表に書いているものです。上のキャノンEOS M100を例に説明します。
有効画素数
「有効」という言葉に注意してください。「最大」や「総」と表記する場合もありますが、「有効」のほうが実際の写りに関わる画素数です。
ミラーレスカメラは一部の画素をオートフォーカスに使うときがあります。キャノンのこのM100もそうです。なので有効画素数≤総画素数になります。
同世代のカメラなら、有効画素数は高いほうが普通画質がいいです。技術的な解説になるが、こちらの記事に詳しく書いてあります。
センサーサイズ
カメラセンサーの大きさの規格を表します。
フルサイズ(フルフレーム) > APS-C > マイクロフォーサーズです。大きい方は画質がよく、ボディが重くなりがちです。詳しくはこちらの記事をご参考ください。
連続撮影速度
連写とも言います。シャッター押しっぱなしで、1秒何枚撮れるかの指標です。
記録するファイル形式、オートフォーカスの方式に依存しますが、スペック表にはこのような前提が書いてあります。上の例では「※1AF固定(ワンショットAF / MF)時。」です。
子供やペットを連写でパシャパシャ撮って、最高の一枚を選ぶとき、連写性能が欲しいです。一枚一枚ちゃんとピントが合わないと意味がないので、オートフォーカス性能もチェックしましょう。
液晶サイズは説明なしでもわかるので、飛ばします。
オートフォーカス方式
上の例では「デュアルピクセルCMOS AF」と表記しています。
ミラーレスは一眼レフ並のオートフォーカス(AF)性能を実現するため、一部の画素をAFシステムに当てています。ハイブリッドAFや位相差AFなどの名前もあります。
採用していない機種はピント合わせが比較的遅いです。最新のミラーレスで、このシステムを搭載していないのはパナソニックのS-1くらいです。
常用ISO
通常100からスタートして、広いレンジのほうがより暗いところでも使えることを意味します。実用において、25600の使うシーンが珍しく、バーなどの極めて暗いところなら必要かもしれません。
このスペックと高感度性能は別です。高感度性能に関しては上のセンサーサイズの大きい方が有利です。
映像エンジン
各メーカーの画像処理エンジンの名前です。
横比較ができないですが、一つのメーカーなら新しいほうが強いでしょう。主に処理の速度の違いで、パソコンのCPUと想像していただければいいでしょう。
質量
本体のみの重さとCIPA規格の重さ、2種類の表記があります。CIPA規格の質量はバッテリーと記憶装置(SDカードなど)が装着した状態の重さです。CIPA規格の重さが実用においての意味があります。
※CIPA規格は日本のカメラ映像機器工業会が定める製品の規格です。
上の例にないですが、バッテリー寿命を追加説明します。
バッテリー寿命
CIPA規格に準拠して、撮影可能枚数で測ります。
違う条件の元で図られますが、例えばソニーのα6400だと、このように表記されています。
静止画撮影可能枚数/時間 *9 | ファインダー使用時:約360枚 液晶モニター使用時:約410枚 (CIPA規格準拠) |
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実動画撮影時 *10 | ファインダー使用時:約70分 液晶モニター使用時:約75分 (CIPA規格準拠) |
連続動画撮影時 | ファインダー使用時:約125分 液晶モニター使用時:約125分 (CIPA規格準拠) |
特殊スペック
機種によって持っていると持っていない場合があるスペックです。
瞳AF
主にソニー製カメラのスペックです。人や動物の目にピントを合わせる機能です。
ファインダー
液晶モニターと別の小さい窓のようなモニターです。
OLEDを採用する機種もあって、大きさ、解像度などのスペックはディスプレイ類共通です。
ほかに、拡大倍率があります。大きい拡大倍率は像が大きく見えるが、周辺の部分を無視しがちのデメリットもあります。
機内手ぶれ補正
カメラを手に持つと、だいたい手がぶれてしまいます。それを識別して、ぶれない画像にするのが手ぶれ補正機能です。
機内手ブレ補正はカメラ側の機能で、通常何段手振れ補正を言います。5.5段は4段より補正範囲が大きいです。
特に望遠レンズを使う場合とビデオ撮影する場合、手振れ補正があると助かります。
静音シャッター
普通のシャッターは機械部品のため、シャッターを切ると音がでます。
どうしても音を出したくない場合は静音シャッターがあると便利です。スマホのようなローリングシャッターですが、動的物体を撮影するときは歪みがでます。
ピクセルシフト
超高画素の写真が撮影できる機能です。
1ピクセルを4つの方向に一回ずつ動かしてから合成します。約4倍の画素数になるので、風景や静的な物体の撮影にはむいています。三脚など固定しないと使えない機能で、手持ちの撮影はできない弱点があります。
まとめ
ミラーレスの基本スペックの読み方を紹介しました。
初心者におすすめのミラーレスカメラはこちらの記事をご参考ください。
カメラのスペックは当然これだけではありません。フォーカスエリア、測光範囲など、より踏み込んだ話は次回にします。
では、楽しいカメラライフをお過ごしください!
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