中古カメラの買い方に続き、中古レンズの選び方と注意点を書きます。
中古カメラの買い方はこちらの記事を読んでください。
中古カメラに比べて、中古レンズの相場がより長い期間維持できる特徴があります。
つまり、殆どのデジタルカメラは時間が経つにつれ、価格が下がっていきます。それに対して、レンズは数年経っても、発売当初の中古品の価格のままになるケースが多いです。
中古レンズを買うとき、一番大事なのは
レンズガラスのクモリ、カビ、キズです。
ほかにレンズの鏡筒、動作、付属品についての注意事項も説明していきます。
レンズガラス
カメラレンズのコアな部分んです。中古レンズの価値はほぼこちらで決まるケースが多いですね。
クモリ
クモリはレンズ内部に生じる可能性が高いです。特にレンズ内部のオイルの蒸発によって、発生してしまうのです。湿気による結膜もよくあります。修理に出してもなかなか消せないのがクモリの厄介なところで、注意しましょう。
薄いクモリはさほど画質に影響しませんが、下の図のようなクモリが確認できたら、購入するのをやめましょう。
カビ
カビはオーバーホールによって消せるケースが多いですが、画質への影響も大きいため、修理前提の購入でないなら、カビのないものを選びましょう。
キズ
キズはレンズガラスに線状のスレ、コーティングのダメージのことをいいます。
特にレンズのフロント(前玉)に着く場合が多く、使用者の不注意や過度なメンテナンスによるものです。オーバーホールとか修理を受けたことのあるレンズは、内部にもキズがついてしまう可能性があります。
光源に向かって、レンズを少し傾けながら回してみると内部のキズが見えてきます。
お尻の部分(後玉)もチェックしましょう。前玉より、後玉のキズが画質への影響が大きいと言われています。
キズがたくさんついたレンズは論外ですが、普通の使用でついたキズは画質にほぼ影響を及ぼしません。ただし、直しようがないので(再コーティングは超高い)、コレクションで購入する場合は要注意です。
バルサム切れ
最近のレンズではあんまり出てこないですので、興味のある方はこちらの記事(外部)を参考にしてください。
状態の確認方法
レンズガラスの状態を確認したいときは、レンズを斜めに傾けて、光源が側面から照射するようにします。下の図がそのやり方です。
鏡筒
外観を見る以外に特に重要なのは、ネジが欠落していないかを確認することです。
腕の下手な修理の業者さんの手にかかったレンズはかわいいそうです。ネジがなくなったり、絞りリングの位置がずれたりします。
そういうレンズは今後の使用に耐えなくなって、動作に問題が出る可能性が高いから、買うのはやめましょう。
動作
AFレンズなら、AFに問題ないか必ずチェックしましょう。遠い場所に向かって、一枚写真を撮って、ボケていないかを確認します。
MFレンズなら、無限遠にフォカースリングを回して、同じ作業をします。
後は絞りリング、フォーカスリングがスムーズに回せているかを試してみましょう。
付属品
基本的にフード、箱と取扱説明書しかないので、揃っている方が手放しやすいです。
レンズの保護
カビ、クモリやキズがレンズの価値を損なう可能性があるから、レンズに対しての適切なメンテナンスと保護が必要です。
過度なメンテナンス(布で何回も拭いたり)は避けましょう。かえってキズがついてしまします。
できれば湿気のないところに保存するのがベストです。必ずしも防湿庫に入れる必要はないですが、保存場所に乾燥剤を入れておくことをおすすめします。
定期的にレンズを取り出して使うこともかなり大事です。実際、防湿庫に放置して5年使わないレンズに、クモリが出た経験があります。
使っていくうち、レンズにチリとか入るのが一般的ですので、心配する必要はないです。画質への影響はほぼありませんので。
キズからレンズを守るにはプロテクターをつけるといいでしょう。よくUVとプロテクター、どっちを使うべきかという疑問があります。デジタルカメラが紫外線に敏感ではないから、紫外線の強い高原に行かない限り、プロテクターで十分でしょう。
まとめ
中古レンズの買い方と注意点はここまでです。
絶対チェックするのがクモリ、カビとキズです。レンズを光に当てて見てください。コーティングの美しさに傾倒してしまいがちですが、冷静にチェックポイントを抑えていきましょう。
レンズと長く付き合っていくにはメンテナンスも不可欠です。
では、楽しいカメラライフをお過ごしください!
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